2020年12月16日

【ロックTシャツ】

お客様から持ち込まれた古着のTシャツにリプリントする事はたまにあるのですが、その中になんと当方が10年ほど前にプリントした物が混ざってました。

感慨深いですね。これは得意の特色分解(ブラックマジック)で仕上げた作品ですが、いい感じにひび割れして、古着感が良い感じになってます。

数十枚の中にまぎれてたのですが、その他は多分アメリカ製だと思われる、THE ROCK

T のテイストです。そんな中に私が仕上げたTシャツが、選択されている事に少し誇りを感じます。

アメリカの圧倒的な物量に物言わせて作成されるアーティストTシャツは、ふんだんに色を使い素晴らしい出来映えです。しかし日本ではロットが限られて、それ程色も使えません。

そんな状況で負けないくらいのクオリティを出せた商品だと自負しており、現に会社の壁にサンプルの一つとして張られてます。

コストを抑えて出来るだけ良い商品(作品)を作ると言う、命題に立ち向かってた時期の思い出が蘇った瞬間でした。状況が変化して今はなかなかこの様な仕事が出来ないのですが、スピリットだけは忘れない様にしたいものです。

この時のクライアントさんとの会話を思い出します。

「アメリカさんは10何色も使ってますから、そりゃ綺麗になりますよ。」

「コストがかかり過ぎますよね」

「少ない色数でもやれますよ」

こうして、色々試して出来上がった作品です。出来上がりに自信ももってましたが、10年の時を経て手元に戻って来たTシャツはやはり評価されてたのだと感じて嬉しくなりました。

Tシャツにプリントされた物は時代を写す一つの鏡だと考えてますが、こんな形で社会に関われているのかと改めて感じさせられました。

そして、以前より考えてるのですが、この様な商品(作品)は既に文化の一部だと思います。何とか後世に残す方法が無いかと思います。10年以上前から【Tシャツ博物館】の様な物を作り、保存していく事は必要なのでは無いかと考えてます。

大量生産された物に価値が無いと言うのは、おかしいと思います。この考え方だと今世紀に作られた物は全て無くなってしまいます。

Tシャツを時代の産物として保存活動を真剣に考えていかなければと、改めて考えさせられたロックTシャツでした。

ただ今別のプロジェクトで進行してる案件もあるので、来年は期待して下さいね。