2020年5月26日

ビッグプリント(袖またぎ)

最近はインクジェットの浸透により全面にプリントする要望が少なくなってきてます。しかし、やはりインクジェットでは出せないワイルドさやインパクトの大きさなどシルクプリントでしか表現できない”味”もあります。この辺を分かってるお客様もいて、久しぶりにそんな依頼がありました。版がまだ出来上がってないのでプリント作業は後日になりますが、“治具”の準備をしました。と言ってもホームセンターで買っておいた合板を切っただけです。Tシャツ全面にプリントするには袖や、首回り、裾なども平面状態にする必要があります。通常のプリントのように“台(板)に着せるわけにはいきません。しかも今回依頼の商品はXXLなので大きいのです。そこでこれがそっくり置けるような板を用意しなければなりません。この大きさになると版サイズも特枠で枠サイズも大きくなり、その分重たくもなるのです。通常は枠ホルダーに止めてバネの力で上下させますが、重量オーバーでバネが耐えられなく下に下がってしまいます。こうなると非常にアナログですが、人力(何人かで)で抑えてプリントをしていきます。もはやプリント作業と言うよりアート作品を作ってる感覚ですね。このように聞いただけでもなんか大変そうだなーと感じて頂けると思いますが、意外にもTシャツ全面とは大きな物でしかもプリントの大敵であるデコボコとの戦いもあります。デザインとの兼ね合いもありますので現場での対応力が問われます。なのでプリント工賃はおのずと高くなりますよね。今回のお客様の了解が得られれば完成した商品をこちらで公開します。無理だった場合は想像してください。